ドイツ・デンマーク洋上風力発電視察リポート

発行:No.308 令和元年8月25日発行(3)

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ドイツ・デンマーク洋上風力発電視察リポート

●エスビアウ港(デンマーク)
 北海をのぞむ、デンマークのエスビアウ港では、世界シェア1位と2位の洋上風車メーカー
である、シーメンス社とMHIヴェスタス社が洋上風力発電設備の事前組立と積出港として利
用しています。
 エスビアウ港港湾エリアは面積450万uであり、そのうち約100万uが風車メーカー用地
として利用されています。
 洋上における建設期間を短縮し、コストとリスクの低減を図るために、ドイツやイギリ
ス、デンマーク国内から輸送された大型・重量物などの構造部品を港に仮置し、積み込み
前に風車の仮組立、タワーの組立、ナセルの試運転を行っています。風車タワーの高さは
80mほどと説明があり、高さ100mを超えるクレーンを使用して、洋上で設置作業を行う
大型作業台船への積込の準備が進んでいました。

・作業台船に乗船
 エスビアウ港には、複数の作業台船が停泊していましたが、その一つのシージャックス
社所有の「シラー」へ乗船し、説明を受けました。

・作業台船に乗船
 作業台船は、海上で船体をジャッキアップすることが可能で、波の影響を受けずに設置
作業が可能とのことでした。

・エスビアウ港湾事務所との情報交換
 漁港として開かれたエスビアウ港は、1970年代から北海での石油や天然ガスの開発基地
として、2000年ごろからは、北海での洋上風力発電施設の基地港湾として、重要な役割を
担っています。
 今後もヨーロッパでは洋上風力発電の導入拡大が見込まれ、メンテナンスの需要も高ま
ることから、さらなる港湾の機能強化が必要であるとの説明を受けました。

◇作業台船「シラー」
・2015年竣工
・全長     139m
・全幅     50m
・深さ     11m
・クレーン容量 1,500t
・最大作業深度 65m
・最大積載重量 8,000t


●再エネ海域利用法における今後の促進地域の指定に向けて協議会の組織などの準備を直ち
 に開始する有望な区域に選定されました

 7月30日、再エネ海域利用法における今後の促進地域の指定に向けて、協議会の組織など
の準備を直ちに開始する有望な区域のひとつに、「秋田県能代市、三種町および男鹿市沖」
が選定されました。
 今後、関係行政機関や漁業団体などの利害関係者などから構成される協議会が設置され、
協議が行われるとともに、国による詳細な調査が進められ、第三者委員会での審議、関係
省庁との協議などを経て、同法に基づく促進区域が指定されることになります。
 市としては、引き続き、促進区域の指定に向け、能代港洋上風力発電拠点化期成同盟会
を中心に取り組みを進めていきます。


・問合せ 産業政策室 電話89-2187


No.308 令和元年8月25日発行(3)
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