能代のちから Aターン編 No.101

発行:No.341 令和3年2月10日発行(2)

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能代のちから Aターン編 No.101
このコーナーでは、まちの元気さんを紹介します。

木の年輪と気候の関係について研究を進めています

県立大学木材高度加工研究所
特任助教 沈◆東(しんりとう)さん(35歳)
◆=日に立

●能代市は樹種が豊富
 中国出身です。長野県の大学に留学するため2008年7月に来日。大学院を修了後、県立
大学木材高度加工研究所(以下木工研)で働くため、昨年4月に能代市に移住しました。
 木工研では特任助教として、大学から取り組んでいる「樹木の年輪と気候の関係」に
ついて研究を行っています。調査対象は、ブナやスギなど全国各地に分布するさまざまな
樹木。1年に1層ずつ増えていく年輪の幅や密度などを調べ、過去の気候変動と樹木成長と
の関係を明らかにします。能代市周辺は日本三大美林に挙げられる秋田杉、白神山地のブ
ナなど樹種が豊富です。風の松原に見られる黒松もその一つ。塩害に強く人々を強い風や
砂から守る役割があります。初めて見たときはとても広くて驚きました。サンプルがすで
に存在しているため市内や市周辺の樹木を研究することはありませんが、豊かな自然が近
くにあるのはいいですね。

●地元の食を堪能
 能代市は海が近く、新鮮な魚が食べられるところが気に入っています。また、好きなラー
メンの店がたくさんあってうれしいです。特産のネギもネギしゃぶにして食べました。洋
服を買う店が少ないのが少しだけ不便なところ。寒くて洋服をよく買うようになったので
そう感じます。

●温暖化による変化をとらえる
 現在は、ブナやナラといった広葉樹の年輪に関する論文の準備を進めています。世界的
に深刻化する温暖化により樹種の成長が変わると考えられています。年輪と気候の関係を
調べることはとても大切なことなので今後も研究を続けていきます。


No.341 令和3年2月10日発行(2)
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