市議会6月定例会

発行:No.351 令和3年7月10日 発行(9)

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市議会6月定例会
市長説明


■ 新型コロナウイルス感染症の影響に対する新たな施策
 感染拡大が地域経済や市民生活に与える影響が長期化していることから、当初予算編成後においても
 補正予算などで効果的な施策を展開できるよう、経済指標など各種データ分析のほか、
 関係団体の意見聴取やアンケートを実施しながら検討を進めてきました。
 県内金融経済概況や国の月例経済報告などにおいては、景気は回復傾向にあるとされているほか、
 個人市民税などの収納率や減免件数・金額、生活保護申請件数、市営住宅の応募倍率や家賃の収納率、
 就学援助率など感染拡大以前と比べ大きな変動が見られていないものもありますが、
 市内景況調査などでは全体の数値が悪化し、依然厳しい状況が続いています。
 特に飲食業のほか、コンベンション施設や公共交通事業、旅館ホテル業などで大きな影響を受けています。
 アンケート調査にご協力いただいた186団体などのうち86.6%が何らかの影響を感じていると回答しており、
 事業継続や消費喚起、生活支援などの経済的な支援や感染症予防対策への支援のほか、
 誘客対策、イベントなど市民活動の再開への支援などが求められています。
 また、5月11日には、能代商工会議所および二ツ井町商工会から連名で、
 地元商工業者への支援を求める要望書が提出されています。
 その内容は、県外出張した従業員のPCR検査費用補助、地元企業に対する市税の減免・猶予など、
 支援金制度の創設による事業継続支援、がんばるのしろの商い応援補助金の再実施による経済循環支援の4項目です。
 こうした状況を踏まえ、昨年度に引き続き、長期影響継続事業者支援金支給費、
 公共交通事業者車両維持支援事業費、がんばるのしろの商い応援事業費、
 大学生等応援給付金給付事業費などの経済的支援のほか、施設へのサーモカメラなどの備品購入費や
 県外出張した従業員のPCR等検査事業費補助金などの感染症対策に係る経費の関係予算を今定例会へ提出しています。
 今後も、感染拡大が地域経済や市民生活に与える影響、国、県などの動向を注視するとともに、
 感染拡大への不安を軽減し、安心した市民生活や経済活動が行えるよう、
 市民の皆さんのご意見をお伺いしながら、効果的な施策を検討していきます。
 
■ 投票所再編
 有権者数が減少しているほか、投票区ごとの有権者数の格差が広がっていることから、
 能代市選挙管理委員会では、投票所の再編について検討を行い、再編に係る投票区域の自治会長や
 区長・町内会長への説明会を開催し、理解を得られました。
 今後、同委員会において、現在54カ所の投票所を37カ所とする再編計画を決定し、
 次回の選挙に向けて市民への周知や必要な事務手続きなどを行っていくとの報告を受けています。
 
■ 企業版ふるさと納税
 第2期能代市まち・ひと・しごと創生総合戦略に基づき、能代市まち・ひと・しごと創生推進計画を策定して、
 地域再生計画の申請をしていたところ、3月31日付で認定を受けました。
 これにより、同計画の取り組みに企業版ふるさと納税を活用することができることとなりました。
 現在、寄附の申し出をしている企業もあり、今後も、多くの企業からご賛同をいただけるよう、
 広報のしろやホームページ、企業訪問などで制度や計画の周知に努めていきます。
 
■ 中国木材株式会社の能代工業団地進出
 5月7日に同社と本市において新工場建設に向けた基本協定を締結し、
 相互に協力し、円滑な推進を図っていくこととしました。
 同社は、木造住宅用の梁(はり)や桁などの横架材を主体とした国内でトップシェアを誇る
 総合木材メーカーであり、山林経営や木質バイオマス発電も行っています。本市でも製材とともに、
 木質バイオマス発電を展開するとしており、各工場からの転勤者40人に加え、
 地元雇用も140人程度予定されています。多くの良質な雇用が創出され、人口の社会増や若者の流出抑制
 流入増加につながり、本市の最大課題である人口減少の抑制に寄与するものと考えています。
 さらに、地域資源である秋田杉に同社の高い技術力により付加価値が付与され、
 能代港を活用して域外と取り引きされることで、林業・木材産業の活性化が図られるものと期待しています。
 
■ 能代港周辺での洋上風力発電事業
 4月下旬から、能代港港湾区域内で洋上風力発電施設設置に伴う基礎部分の工事が開始されました。
 丸紅株式会社などでつくる特別目的会社「秋田洋上風力発電株式会社」が、
 出力約4200キロワットの洋上風力発電設備を能代港20基、秋田港13基設置する予定としており、
 SEP船(自動昇降式作業台船)による工事が能代港港湾区域で行われています。
 基礎部分の工事は秋頃まで行われ、来年度に風車本体の設置工事を予定しており、
 令和4年末までに商用運転が開始されると伺っています。
 また、再エネ海域利用法に基づく促進区域に指定されている「能代市、三種町及び男鹿市沖」の公募が、
 去る5月27日に締め切りとなったほか、促進区域の指定に向けた「八峰町及び能代市沖」の協議会が、
 これまでに2回開催されるなど、国内では先駆的となる洋上風力発電事業の取り組みがこの地域で着実に進んでいます。
 市としましては、洋上風力発電事業者に対し、地域貢献を働き掛け、建設およびメンテナンス時における
 最大限の地元企業の活用を図るよう要請するとともに、マッチング支援、人材の育成などに努め、
 地域の活性化につながるよう、引き続き、能代港洋上風力発電拠点化期成同盟会を中心に取り組んでいきます。
 

No.351 令和3年7月10日 発行(9)
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