年頭のごあいさつ

発行:No.362 令和4年1月1日 発行(2)

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年頭のごあいさつ
能代市長 齊藤 滋宣

 皆様、あけましておめでとうございます。
 2022年の初春を健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
 旧年中は、市政の推進に格別のご協力とご理解を賜り心から感謝申し上げます。

 さて、昨年も新型コロナウイルス感染症の影響により、行動自粛や各種行事が中止に
なるなど、市民の皆様の生活並びに地域経済は大きな影響を受けました。本市においては、
独自施策として「長期影響継続事業者支援金」の給付や、商店街などを支援する「がんば
るのしろの商い応援補助金」等、さまざまな対策を講じてきました。また、新型コロナワ
クチン接種については、能代市山本郡医師会などのご協力により、対象者の約9割の方が
2回目の接種を終えています。
 ここへ来て、ワクチン接種の浸透などにより感染者数も減少し、ようやく日常生活への
回復の兆しが見え始め、さまざまな活動が再開されていますが、再び感染拡大に向かう可
能性もあることから、引き続き感染予防対策の徹底をお願いします。

 そうした中、明るい話題もたくさんありました。
 5月には、製材業のトップメーカーである中国木材株式会社の本市への進出が決定し、
7月に、能代工場のモデルとされる宮崎県の日向工場を視察して、スケールの大きさに驚き
と今後の可能性を強く感じました。11月には同社と秋田県・本市の3者において、企業立地
に関する協定を締結し、総事業投資額286億円、雇用250名、うち210名は地元雇用を予定す
る大プロジェクトが動き出しました。これにより、安定した良質な雇用の場の創出が期待
されるとともに、本市のみならず、秋田県内の林業、木材産業が活性化することを切に願
うところです。

 7月から9月には、東京2020オリンピック・パラリンピックが開催され、本市でも聖火リレー
を行い、山田久志さんをはじめ、14人のランナーが全国の皆様の思いが込められた希望の炎
をつないでくれました。
 ホストタウンの取り組みとして、ヨルダン選手団に対し、市内の児童・生徒の応援メッセージ
を記したヨルダン国旗を送ったほか、パブリックビューイングを開催するなど、市民をあげて
選手団を応援したことが、複数の選手達がメダルを獲得する素晴らしい活躍につながりました。
今後も教育、文化、経済などさまざまな形で交流事業を継続し、さらなる友好関係を深めていきます。

 11月には、イオンタウン能代が県北地域初のモール型屋内商業施設として、グランドオープン
しました。日本海側の西津軽郡から男鹿半島まで、さらには県北一円が商圏になると見込まれ、
多くの方が本市を訪れることが期待されます。イオン株式会社との間で、15項目にわたる包括
連携協定を結び、イオンを訪れる方々に中心市街地にも足を運んでもらい、地域の活性化など
に連携して取り組んでいくこととしています。
 中心市街地では、若い人達が中心となり、畠町通りを歩行者天国とした「第1回のしろいち」
など各種イベントの開催や、「マルヒコビルヂング」の開設などの中心市街地の活性化に取り
組むとともに、地域住民による民間主導の再開発に向けた動きも出てきています。市としても、
こうした事業の支援や、次に続く若者の人材育成など、さまざまな形で支援してまいります。

 政府は2050年までにカーボンニュートラルを実現するとしていますが、本市はその切り札と
言われている洋上風力発電事業において、日本の先駆けとなっています。
 日本で初めての商用運転となる洋上風車の設置工事が能代港の港湾区域内で進められており、
昨年は基礎部分の設置工事が終了し、今年は風車本体の据え付け工事が予定されています。
 また、一般海域においても促進区域に指定されている「能代市、三種町及び男鹿市沖」の
事業者が間もなく決定し、さらには、昨年9月に新たな促進区域として指定された「八峰町及び
能代市沖」が、12月10日に公募されるなど、この地域の未来を拓く大規模な事業が大きく動き
出しています。
 これまで、地元企業へ関連工事が発注されたほか、運転管理事務所の開設やアクセス船の建造
など、地域経済への波及効果が見えてきました。能代港では、洋上風力発電の拠点港湾に向けた
機能強化が行われており、今後、一般海域での大型洋上風力の建設が始まれば、さらなる産業振
興と、それに伴う雇用創出が期待されています。本市は、この分野のフロントランナーとして、
着実に歩みを進め、本市並びに秋田県全体の活性化に結びつけていきたいと考えています。

 10年、20年後の未来を見つめ、未来を担う子どもや孫世代にしっかりとバトンを渡し、夢溢れ
る将来を築いていくために、全力を傾注してまちづくりを進めてまいりますので、引き続きご支
援、ご協力をお願いします。

 皆様にとりましては、健やかで、笑顔の多い一年となりますことを心よりご祈念申し上げ、
年頭のあいさつといたします。


春風をもって人に接し、秋霜をもって自ら粛(つつし)む
佐藤一斎


No.362 令和4年1月1日 発行(2)
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