清水桶屋

発行:No.405 令和6年1月25日発行(5)

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清水桶屋
 昭和61(1986)年に桶業に就いた清水康孝さんの工房です。平成2(1990)年に独立後、
従来の秋田杉桶樽とは一線を画した独自の作品作りに勤しんでいます。
 清水さんが手掛けるのは、柾目の木目が美しい桶製品。従来の物と異なる特徴は、竹や
銅でできたたがをあえて付けていないことです。
 水回り用具として盛んに使われていた桶を、現代の生活の中でも気軽に使えるように見
直し、この形にたどり着いたといいます。「伝統の枠にとらわれないことでいろいろなも
のが作れるようになりました」と清水さんは話します。
 上部がざっくり割れた花器 へぎ目や手に柔らかくなじむ木っぷなど目を引くデザインが
特徴です。ニューヨークのギャラリーなどからも注文があった他、欧米の企画展にも多数
出品しているそう。令和5年には新製品の桶弁を発売しました。
 「自分のペースで作っているので待てる人じゃないと買えない」と清水さんは笑って教
えてくれました。完成まで数カ月かかることもあるそうですが、海外でも評価される個性
が光る製品を買い求める人は少なくありません。


伝統を紡ぐために
 3社の皆さんに秋田杉桶樽の今後についてメッセージをいただきました。

清水桶屋秋田杉桶樽協同組合 代表理事長 清水康孝さん
 近年、能代の桶樽業界は若い人の活躍が目覚ましい。新型コロナの影響もある中で頑張っ
ている姿は私自身励みになります。これからも若い人たちに頑張っていってほしいですね。

樽冨かまた 柳谷直治さん
 今、桶樽は必需品ではないかもしれませんが、暮らしを健やかにしてくれるものだと自
信を持って言えます。良いものを作っていることをしっかり伝えられるよう、情報発信に
も力を入れていきたいと思います。

能代製樽 専務取締役  畠 健男さん
 最近カフェをオープンした八峰町の酒蔵に、酒を仕込むための木桶を納品しました。今
後も「こんな桶樽製品がほしい」という声を一つずつ拾い、付加価値をつけて商品化でき
るよう頑張りたいです。


体験・イベントで魅力発信
 能代の多様な産業が一堂に会す、のしろ産業フェアで秋田杉桶樽の製造実演を実施して
います。普段なかなか見られない貴重な機会となっています。


〈問合せ〉
■樽冨かまた
 能代市末広町4-3 
 電話52-2539

■能代製樽
 能代市字後谷地2-3 
 電話52-5622

■清水桶屋
 能代市真壁地字道添65-3
 pailshop@amber.plala.or.jp


No.405 令和6年1月25日発行(5)
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