市民の目線で進める

発行:No.1072 平成17年5月12日発行(2)

市民の目線で進める
協働と納得のまちづくり

これからの“新しい能代”を創造していくために、市民の皆さんと市が対等の立場で、力を合わせ、納得できる地域を創っていく「協働と納得のまちづくり」。
これまでのさまざまな活動を通じ、市内には、協働の芽が出てきています。
住民がまちづくり活動に参加することで何が変わるのでしょうか?

ケース1除排雪
解決の糸口は行政と住民、住民同士が情報を共有すること

地域の除排雪を考える取り組み
除排雪ワークショップ
 市では、毎年約1億円の費用を充てて市内の道路除雪を行っていますが、毎年、冬になると市には除排雪に対する意見が多く寄せられます。市民意識調査でも、除排雪に対する皆さんの不満は結果に表れます。
 そこで、16年8月から約半年間に渡り、末広町第2自治会と上町自治会をモデル地区として、市と地域の皆さんが一緒になって除排雪を考えるワークショップを開催しました。
 ワークショップでは、まず市の道路除雪の方針について説明し、参加者に理解してもらうことから始めました。
 次に、住宅地図を見ながら、地域の危険個所や困っていることなど、参加者が、日ごろの生活から感じる問題点をすべて出してもらいました。
 その上で現場を確認し、どういう対応をとるのか、市がやること、地域でやること、市と地域が協力してやることを決めていきました。

○末広町第2自治会の場合
 末広町第2自治会では、次のような取り組みが行われました。
(1)町内の道路の常時除雪
 町内の格子状の道路が除雪路線となっておらず、冬期間にはゴミ収集車が入れないこともありました。そこで、試験的に常時除雪を行い、各家庭の前に寄せられた雪は、地域の皆さんが寄せることにしました。
(2)緑地帯の排雪
 道路の雪を地域内の緑地帯に排雪していますが、緑地帯が狭く、すぐにいっぱいになってしまいます。以前から市が積み込み機械を貸し出し、自治会でダンプを準備して排雪しており、この取り組みを継続することにしました。
(3)町内の連絡体制
 自治会内の関係世帯を4班に組織し、除雪責任者を決め、排雪費用の徴収や除排雪の連絡体制を作りました。

○上町自治会の場合
 上町自治会との話し合いでは、次の点が主な問題点として浮かび上がりました。
(1)秋田銀行南側の道路
『秋田銀行』から『やさしい風』までの道路は、道路幅が広く、機械除雪の対象になる道路でした。しかし、除雪後の雪寄せが大変などの理由で住民の合意が取れず、機械除雪はされていませんでした。住民同士の話し合いで機械除雪されることになりました。
(2)雪寄せ困難世帯への支援
 自治会の1組から9組までの組ごとに、雪寄せが困難な高齢者世帯とそれを支援できる世帯を調査し、雪寄せを支援する体制を整えました。
(3)町内の排雪
 上町自治会の区域は、空き地もなく道路脇に雪を積んでいる状態でした。そこで、自治会でダンプトラックを準備してもらい、市が積み込み機械を出して、協働による排雪作業を行いました。作業の当日は、延べ80人の地域住民が午前、午後の排雪作業にあたりました。
(4)除排雪問題を協議する場
 上町自治会では、地域を上げて除排雪に取り組むため、自治会内に「除排雪会議」を設置しました、自治会長を中心に除雪役員や各組の除雪責任者を決め、連絡網を整備しました。
 これにより、除雪車が入るときや排雪作業をするときの連絡が密になり、地域の除排雪がスムーズに進みました。

参加者の声
○行政と住民が率直に話し合う場を重ねるごとに、お互いの立場、考え方、仕事の内容などを理解することができ、意志の疎通が図られたことは大きな成果だったと思っています。
○このような自治会活動もいいものだと思ったのはわたしだけではないはずです。「住民一人ひとりが力を合わせて雪に向かう」という意識ができたのではないかと思います。
○何より町内のコミュニティができ、よい方向に進められたことに感謝。
○雪寄せ後の道路のきれいなこと。ちょっと疲れたけど、あのそう快な気分は何とも言えなかった。

 今回の取り組みは、除排雪のために新たな補助や制度を作ったわけではありません。市と自治会、または自治会の中で話し合いを重ね、現在の制度を活用して、対応することができました。
 こうした地域のつながり、地域と行政の話し合いや協力が、地域の課題解決の糸口になるのではないでしょうか。

◎上町自治会会長 能登祐子さん
 末広町第2自治会とともに除排雪モデル地区に指定され、約半年間にわたり参加したワークショップ。地域として満足のいく結果を出せたことに安どしています。
 ワークショップでは、現状の地域の問題点を住民同士が話し合い、共有することに多
くの時間をかけました。始めのころは「現状把握に時間をかけすぎではないか」という疑問が常にありましたが、自治会での話し合いの機会を重ねていくうちに、徐々に町内に助け合いの心が芽生えていったように思います。
 多くの地域住民が参加した排雪作業では、これまで一度も話したことがない人、話し合いの機会を作っても参加したがらなかった人まで、延べ80人の住民が参加してくれたことは感動の一言でした。その光景は、幼いころに目にしたものと同じ、「助け合いの心」そのものであり、現在の社会が忘れかけている大切なものを再発見できたように思います。
 みんなが明るく、いきいきと暮らすことができるまちになるまで、がんばっていきたいと思います。

ケース2安全な通学路
危険な通学路を住民・PTA・市の3者による協働で解消を図る

5分道路を知ってますか?
 向能代小学校の通学路、通称5分道路は、落合団地からオオタカランバーの裏を通って緑ヶ丘へ抜ける農道です。
 道路脇に高い木が立ち並び、新緑の時期を過ぎると、葉が生い茂り、昼でも薄暗い道路です。ここが落合方面から向能代小学校への通学路となっていて、約90人の児童が毎日通っています。大きな通りに比べて人通りも少なく、不審者の心配もありました。
 また、東雲中学校の生徒は、貝沢沼の横の道路を通っていましたが、この道路は車の交通量が多く、危険性が指摘されていました。

話し合いで問題点を洗い出し
 そこで、向能代小学校PTA、東雲中学校PTA、落合団地自治会、落合自治会、向能代小学校、東雲中学校、市役所が集まって、問題点の洗い出し、それに対する対応などを話し合いました。
 その中で出された主な問題点は、
(1)道路が舗装されていない。
(2)木が生い茂り、昼でも薄暗い。
(3)人通りが少なく、不審者が心配。
(4)防犯灯が少なく、冬の夕方は通りが暗い。
(5)板塀が壊れているところがあり、子供たちが入っていかないか心配。
などでした。
 また、東雲中学校の生徒は、自転車で通学しており、貝沢沼の横の道路を通っていましたが、この道路には歩道がなく、通学時間には車の通行が多く、危険性が指摘されていました。
 これらの問題はいずれも、市が道路を舗装したり、防犯灯を設置するだけでは、児童生徒の安全を確保することは不可能でした。

それぞれの役割を決め、実践
 そこで、住民の皆さんと話し合って、次のような対応をすることを検討しました。
(1)市は17年度中に道路を舗装
 東雲中学校で、生徒にアンケートをとったところ、5分道路が自転車で通れるように舗装されれば、そちらを通るとの回答がほとんどであったことから、道路を舗装することにしました。
 道路を舗装することにより、中学生も通学路に利用することになり、人通りが増えると同時に、中学生も車の通らない道路を通学することができるようになります。
(2)地権者と企業の協力により道路脇の樹木を伐採
 当初、市で最低限の枝払いをする予定でしたが、M東北電力と道路周辺の地権者の協力により、道路から3メートル程度までの樹木を伐採することができました。
 伐採により、以前より明るく見通しの良い道路になりました。今後は、PTAが草刈りをして、良好な環境を維持していくことにしています。
(3)市が防犯灯を設置
 防犯灯の間隔がある箇所については、市が防犯灯を設置して、夜でもある程度明るい道路にすることにしています。
(4)地域で防犯パトロールを開始
 不審者対策としては、大人の目が光っていることが最も大切なことから、落合団地自治会と向能代小学校PTAが協力して下校時の防犯パトロールを実施することにしました。防犯パトロールの用具は、秋田県の補助制度を利用してそろえました。
(5)PTAが板塀の補修を検討
 所有者の承諾を得て、PTAで板塀の補修ができないか検討することにしました。

 この問題は、市が道路を舗装したり、防犯灯を設置するなど設備環境の整備を行っただけでは、子供たちの安全を守ることはできませんでした。PTAや地元自治会の皆さんの防犯パトロールや草刈りなどの活動があって初めて、子どもたちの通学の安全が確保されました。

 県の担当者が視察した際、県内で最も危険な通学路のひとつだと言われた通称『5分道路』は、夏には木々の葉が生い茂り、昼でも薄暗い道路でした。
 地元自治会、PTA、企業、周辺の地権者、市が、話し合いを行い、危険に対する共通認識を持ち、それぞれができることを実践。
 今では、明るく、見通しのいい通学路に生まれ変わりました。

各地域のまちづくり活動から(1)
檜山茶の保存活動
 檜山茶は、1730年ごろに京都の宇治から檜山に伝えられました。
 改良も改植もされることなく、昔ながらの手作業により守られてきた檜山茶は、古来の宇治茶の遺伝子を引き継いでいる茶として、希少なものとなっています。
 茶の保存活動は、地域にとってどんな意味があるのでしょうか。

茶畑を保存していくことは、地域の人の思いを大切にすること
桧山地域まちづくり協議会

存続が危ぶまれる茶畑
 約280年前に、京都から檜山に伝えられた檜山茶は、後に武士の内職として栽培が広がり、最盛期には200戸、栽培面積にして10ヘクタールにも達していました。しかし、時代の変遷とともに、明治以降、それまで栽培していた武士が住み慣れた土地を離れることになったこと、食糧難時代にはイモや大豆に植え替えられたことなどによって、現在の面積はわずか50アールほどになってしまいました。
 このままでは、種としても貴重な茶畑そのものの存続が危ぶまれることや、昔ながらの製法、伝統が途切れてしまいます。そこで、地域の貴重な宝を存続させようと、檜山地域まちづくり協議会が地域の人に呼びかけたところ、42人の住民が保存活動のボランティアに手を挙げました。

茶畑を守っていくことの意義
 檜山地域まちづくり協議会では、「自然に生かされた文化がかおる歴史のまち」を地域の将来像に掲げ、各種まちづくり活動に取り組んでいます。 
 地域には、檜山城跡や多宝院をはじめ、多くの文化財や史跡のほか、雰囲気のある街並みなど、歴史的な資源が数多く残っています。それらは、檜山に生まれ育った人にとって、地域に愛着を感じる源になっています。
 茶畑を守っていくことは、地域の人の愛着や誇りといった人の思いを大切にしていくことにつながっています。

これからのキーワードは「人」
 これからのまちづくりは、「モノ」ではなく「人」がキーワードになってくるといわれています。
 少子高齢化やコミュニティの希薄化で、人の結びつきが今後さらになくなってくることがどこの地域でも危ぐされています。
 茶畑の保存活動は、地域で脈々と受け継がれてきた営みを通じて、過去と現在、そして未来の檜山の「人」を結ぶ活動と言えます。
 檜山地域の人たちが、人の結びつきを強め、まちづくり活動を実践していることには、頼もしさを覚えます。地域の将来を作っていくのは、そこで暮らす住民の力。そのことを強く感じました。

◎檜山地域まちづくり協議会副会長 野呂進さん
 これまで檜山茶の伝統は、檜山に住む梶原さんと大高さんの継承者としての意気地のみに頼ってきましたが、この先も安泰なわけではありません。そこでまちづくり協議会では、檜山茶を歴史の語りに終わらせることなく、技術の保存と伝承に、和の心をもって取り組むべく立ち上がろうとしています。
 先人が風流として導入したお茶が、さまざまな経緯を経て商業的に成り立たなくなった今、これを地域再生の機会ととらえ、郷土の自然や伝統、先祖の意志に向き合い、昔ながらの製法を後世まで伝えていきたいと思っています。
 そして、将来再び檜山の後輩たちが時々の時代と向き合いながら、新しい創造へと向かってくれることを願っています。

各地域のまちづくり活動から(2)
常盤ときめき隊
 地域の主産業である農業。その農業の新たな可能性を探るべく、地域の若手農業者を中心に結成した『常盤ときめき隊』。
 県立農業短大との連携を通じ、ときめき隊は地域に何をもたらそうとしているのでしょうか。

農業短大との連携で地域の新たな可能性を模索
常盤の里づくり協議会

常盤ときめき隊とは
 自然を生かした地域作りを目標に、平成15年に結成した常盤の里づくり協議会では、テーマに沿って5つの部会を構成しています。
 部会のひとつである産業部会の中では、常盤地区の主産業である農業の振興を図るため『常盤ときめき隊』を結成し、主に農産物・加工品の直販、地産地消、グリーンツーリズムの研究などについての話し合いを行っています。

新しいことに次々挑戦
 『常盤ときめき隊』では、秋田県立大学短期大学部の協力を得ながら、15年にダチョウの飼育とオーニソガラム(ユリ科の花)、ブルーベリーの栽培を始めました。
 ダチョウの卵は、直径約15センチ、ずっしりと重く、鶏卵の何十倍もあります。食材としての可能性は、まだまだ未知であり、食肉のほか、卵や卵の殻、骨などの活用方法を今後検討していく予定です。
 オーニソガラムの別名は『子宝草』。今年は、まず花を知ってもらおうと、市内の結婚式場で、新婚カップルに無料でプレゼントしようと企画しています。
 減農薬天日乾燥米にも挑戦し、試験的に行った東京での直接販売では、持参した500キログラムすべてを完売しました。
 ほかにも地域内で朝市をやってみようとの話もあるなど、『常盤ときめき隊』の夢はどんどん広がっています。始めたころは、抵抗や不安があったと言いますが、今では隊員のみなさんは、自分の取り組みについていきいきと話してくれます。 

住民の力と外部の力
両方の力で地域を活性化
 常盤地区では、昨年1年間、短大と一緒になって、地域に住む親子を対象に、ブルーベリーの植え替えや田植え体験、生き物探索、ジャム作り、稲刈り体験を通じて、親子のふれあいや地域とのふれあいを持とうと「親子体感教室」を開催しました。
 最初は、子供たちのためにと参加した保護者のみなさんが、最後には常盤にも宝物がたくさんあると感じるまでになりました。
 地域にどんな力が眠っているのか、この地域にはどんな資源があるのかを考え、それを自分たちで活かそうとすることで、地域の可能性はどこまでも広がっていきます。

◎常盤ときめき隊隊長 大倉均さん
 『常盤ときめき隊』は、主に常盤地区の若い世代の農業者で構成されています。
 ときめき隊の活動を始めて、これまで地域に埋もれていた人材が、地域や農業について前向きに話し合いをする機会ができました。
 話し合いを重ねるうちに、みんなの心がひとつになってきていることや、常盤を今以上に良くしようという気持ちが少しづつ見えてきたと感じており、大変うれしく思っています。
 新しいことに挑戦する気持ちを忘れずに、今後はときめき隊の隊員をさらに増やし、地域の将来のために何かの形を残せる活動ができればと考えています。

各地域のまちづくり活動から(3)
あなたの『そば』で祭りだワッショイin鶴形
 16年11月14日、鶴形地域の住民が心を一つにして、初めての住民イベントを開催しました。このイベントは、昨年、鶴形で起こったさまざまな変化が一つのうねりとなって、結実した結果でした。

住民がひとつの目標に向かって、心を一つに取り組んだ。その結晶が ”そば祭り“でした
鶴形地域まちづくり協議会

ひとつひとつの取り組みが大きなうねりに
 昨年は、鶴形地域にとって、大きな変化の年でした。まず、4月に地域の特産である『そば』の生産向上のために、そば生産組合が立ち上がりました。従来から栽培してきた在来種に替えて、新品種『鳥海富士一号』を導入し、品種の統一と生産拡大への取り組みを始めました。
 さらに、7月には、鶴形地域まちづくり協議会を設立し、地域づくりの取り組みを始めました。鶴形といえば『そば』、そして近所(そば)の人たちが健康で、楽しく暮らしていける町を目指し、「あなたのそばで健康まちづくり」をスローガンに、まちづくりを始めました。
 そば生産組合では、新品種を導入したときから、在来種と新品種の試食会を実施したいと考えていました。まちづくり協議会では、地域の人たちの笑顔フォトコンテストを開催するアイディアなどが出ていました。さらに、鶴形小学校では、毎年秋に児童が自分たちで育てたそばを打つ行事が行われ、同じく秋には、公民館文化祭もありました。
 これらのアイディアや行事を一つにして、やってみたらどうだろう。そんなところから、鶴形の ”そば祭り“がスタートしました。

住民の心が一つに
 『そば祭り』を開催するために、そば生産組合、鶴形地域まちづくり協議会、公民館運営委員の3者で実行委員会を組織し、9月中旬から準備を始めました。開催当日までの準備期間が短く、不安もありましたが、何としても
”そば祭り“を成功させたいという思いがみんなの中にはありました。
 鶴形小学校には、校舎を会場として開放してもらったほか、児童によるそば打ち実演や合唱など、全面的に協力してもらいました。地域の農家が、地元の新鮮な野菜を出して、産直コーナーを設けることもできました。また、当日は寒い中、消防団の若者たちが交通誘導、駐車場整理にあたるなど、100人以上の住民がスタッフとして参加しました。
 まさに、学校と地域が一体となって初めて『そば祭り』を行うことができたのです。すべてが初めてのことで、手作りのイベントだったこともあり、課題も多く残りましたが、祭り後の打ち上げでは「来年もやらったべ。」という声もありました。こうして生まれた地域のつながりを大切に育ていくことで、また、新たなうねりが生まれてくるはずです。

◎鶴形地域まちづくり協議会事務局長 松長憲悦さん
 それまで、まとまりがないと思っていた鶴形が、そば祭りをきっかけにみんなの意識が変わりました。そば祭りは、住民がひとつになった瞬間であり、そして鶴形が元気になった瞬間でした。
 その後の地域活動にも積極的に参加する人たちが増え、世代を超えた交流の場が増えました。地域の人が、ひとりでの行動より、みんなで活動する喜びを覚えたのだと思います。最近は、一人ひとりの鶴形に対する意識、愛情が変わってきたと感じています。
 今後さらに、みんなの力で元気な鶴形にしていきたいです。

人々の交流が新たなものを生み出す。
それが、地域の力になります。

▼地域のことは地域で考える
 現在、市内で進んでいる協働と納得のまちづくり、そこに共通しているのは、地域のことは、その地域に住む人たちが考えるということです。
 地域の振興や課題解決について、市に要望するだけでは、皆さんの納得できる地域にはなっていきません。自分たちの地域を見つめ直し、何が問題なのか、何が必要なのかを住民自ら話し合い、できることから始めてみる。それによって、地域が少しずつ変わっていきます。

▼人の交流から新たなものが生まれます
 除排雪や子供たちの通学路の安全を守るための取り組み、檜山、常盤、鶴形の3地域で行われている特色ある地域づくり。
 どの取り組みも住民の皆さんが夜集まって遅くまで、地域の問題について話し合いました。これまで、同じ町内、同じ地域に住んでいて、あいさつを交わす顔見知りはたくさんいたと思います。しかし、地域の皆さんが集まって、地域の問題を話し合う機会は少なかったのではないでしょうか。こうした話し合いを通じて、人を知ることができ、住民の皆さんの中に信頼関係ができていきました。
 さらに、こうして生まれた人の交流の中からから、新たなものが生まれつつあります。常盤のときめき隊や鶴形地域の農家の皆さんは、朝市やイベントでの産直などの取り組みを始めようとしています。また、除排雪問題に取り組んだ上町自治会では、今度は、地域の防災や商店街の活性化に取り組んでいきたいとの話も出てきています。
 こうした動きが、地域の力となって、さらに住み良い地域へと変わっていくはずです。あなたもまちづくり活動を始めてみませんか。

※市では、「協働と納得のまちづくり」を他地域にも広げていきたいと考えています。興味を持った地域や団体の皆さんは、お気軽に連絡ください。昼夜、土日を問わず説明に伺います。
問合せ 市民まちづくり支援係 電話89―2212

No.1072 平成17年5月12日発行(2)

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