女(ひと)と男(ひと)が輝くまち

発行:No.1080 平成17年9月8日発行(5)

女(ひと)と男(ひと)が輝くまち
〜「能代市男女共同参画講演会」から〜
7月23日(土)に開催した『能代市男女共同参画講演会 講談師 宝井琴桜さんの「女の土俵、男の土俵」』の概要をご報告します。
問合せ 男女共同参画係 電話89―2148

 今回の講演会は、男の世界と思われていた講談の世界で、初の女性真打ちとなられた横手市出身の講談師 宝井琴桜さんをお招きしました。 
 何事にもチャレンジし、前向きに取り組むことの大切さを学び、一人ひとりの生き方を認め合い、共に歩む男女共同参画社会の実現について理解していただくために開催しました。
 それまで、講談の500年以上の歴史を築いてきたのは男性でした。琴桜さんが入門しようとした時は「女の子はやめた方がいいよ」と言われました。
 なかなか入門できなかったそうですが、40年後の現在、講談師の5割が女性だそうです。
「みんなが、漠然と『女には無理』と思っていたのではないか」ということでした。
 琴桜さんは、「女は女の土俵(家事・育児・介護など)で、男は男の土俵(政治・仕事など)で頑張ればいいではないか。と分けてきたが、男女共同参画社会とは、男性も女性も一つの土俵に上がって、喜びも責任も分かち合うことである」と話されました。 
 また、相撲の世界を例に、「外国人力士の入門により相撲文化を守ってきたように、文化や伝統は、その時々のものを取り入れ、新しくつくりあげていくもの」と、講談の歯切れのよい名調子を織り交ぜながら講演してくださいました。
 後半では、「母が入院したとき、次に心配だったのが年老いた父の食事の世話」と、家事のできない男性の現実話がありました。
 実体験に基づいた身近な話題で参加者も笑いの中に、共感する部分が多かったようです。
 参加者のアンケートでは、「知らぬ間に『男の服』を着せられ、その服に抵抗も違和感も感じなくなっていました。自分に似合う、自分が好きな服を選びたいと思います」(30代・男性)という声がありました。
「共同参画って職場とか社会(地域)のこと、という思いでしたが、身近な家庭の問題が、社会にも影響を与えていくんですね」(50代・女性)など、男女共同参画を、改めて自分の事として、「気付き、変えよう」という姿勢が感じられました。
 男社会といわれた講談の世界で活躍されている琴桜さんの講演は、迫力と現実味がありました。いまさらながら、「女だから、男だから」と分けることに意味があるのだろうかと深く考えさせられました。
 男女共同参画とは、「女の土俵、男の土俵」と分けることではなく、「同じ土俵に、男女が平等に上がって、共に責任を負い、協力、助け合って生きていくこと」(60代・女性)なのです。

No.1080 平成17年9月8日発行(5)

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