女(ひと)と男(ひと)が輝くまち

発行:No.1082 平成17年10月13日発行(14)

女(ひと)と男(ひと)が輝くまち
〜「男女共同参画フォーラムinのしろやまもと」から〜

 8月27日(土)に「この街で共に仲よく暮らしたい」をメインテーマに、秋田県山本地域振興局・能代市・能代山本地区パワーアップ事業実行委員会の主催による「男女共同参画フォーラムinのしろやまもと〜地域に育て参画の花 いま・むかし・そして未来へ〜」を開催しました。
問合せ 男女共同参画係 電話89―2148

 今年は、民間の方々との実行委員会形式により、また、山本郡内の町村からの後援を得て開催しました。
 この能代山本地域のみんなで、男女共同参画社会をつくっていこう、という思いで、たくさんの方々が参加されました。
 幼稚園児による元気いっぱいの「よさこいソーラン」と男女共同参画のテーマソングである「みんなのハーモニー」のお遊戯で、フォーラムが始まりました。

第1部事例発表会
 事例発表会の一人目は、16年度の内閣府女性のチャレンジ賞(男女共同参画局長賞)を受賞した八竜町の伊東サダ子さんでした。
「私が歩んだ道〜農家の労働力から経営者へ〜」と題して、「昔、農家の嫁は農機具と同じでした。」という言葉で始まりました。
 農家の女性たちが、産直施設「ドラゴンフレッシュセンター」の運営を通し、農業経営から経理まで任せてもらうほどに成長した過程と苦労を話してくださいました。
 事例発表の二人目は、17年度秋田県男女共同参画社会づくり表彰「ハーモニー賞」を受賞した『のしろまちづくりグループ「ニューウェ〜ブ」』の会長である柴田郁さんでした。
「さざ波のこれまで、そしてこれから」と題したお話でした。公衆トイレの調査に始まり、毎年自分たちでテーマを決めて勉強し、行政と協働で取り組んできたまちづくりについて、ユーモアを交えて話してくださいました。
 お二人とも、「一人ではできないことも、仲間がいれば続けられる。まず、できるところから。」という点で共通していました。仲間とともに「継続は力」を身をもって実践してきたお二人のお話に、参加した多くの方が感動していました。

第2部基調講演
 基調講演は、女性史研究家の鈴木ゆみさんでした。「奈良時代には万葉集からうかがえた恋愛に自由な女性の姿が、平安時代になると、十二単衣を着て、自由に動き回れなくなっている。
『男尊女卑』の考えの社会になったのは、『富国強兵』を唱えた明治のころから。」と女性史の視点から男女共同参画を話してくださいました。
 時代が古いほど、女性は自由も、力もなかったと思いこんでいた多くの参加者にとって、女性が恋愛や仕事などに生き生きと暮らしてきた歴史的事実に新鮮な驚きがあったようです。

認められ自立することが大切 
 引き続き行われた意見交換会では、「男性の自殺率の増加から、今の社会は『男だから』という理由で男性に負担をかけ過ぎている。男女共同参画を進めることで、男性が肩の荷を降ろして生きやすい社会にしていかなければならない。」と意見が集約されました。
 アンケートに「日々の暮らしの中で見えにくい真実を見極める視点を育て、行動すること、発言することを実践したいと思います。」(40代・女性)とありました。
 男女共同参画とは、女性が男性の権利を奪おうとするのではなく、男性も女性も自分の考えや思いを自由に発言し、行動することで、一人の人間として認められ、自立することなのです。

No.1082 平成17年10月13日発行(14)

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