女(ひと)と男(ひと)が輝くまち

発行:No.1088 平成18年1月26日発行(7)

女(ひと)と男(ひと)が輝くまち
「女性のエンパワーメント支援セミナー」参加者レポート

 関東平野の西端、埼玉県嵐山(らんざん)町のヌエック(国立女性教育会館)主催、「女性のエンパワーメント支援セミナー」へ参加してきました。 
 全国各地より20代〜60代の行政、市民グループ、個人など、立場の異なる102名と、韓国から4名の研修生が集まりました。
 国際的な取り組みであることを意識して、「一人ひとりの尊重を目指した社会」へのかかわりを学び合い、話し合った4日間でした。
 まず、主催者として国立女性教育会館・神田道子理事長より、これまでの事業展開と同館における「学習の拠点」としての位置付け・行政との連携についてあいさつがありました。
 続いて文部科学省生涯学習政策局男女共同参画学習課長、清水明氏のお話です。「政府の動向について」諸外国とデータ比較しながら、これからは社会づくりの基盤となる人材づくりとして「家庭」の見直しの必要性を説明されました。また「男女共同参画社会基本法」の具体的施策「基本計画」が今年度、完成に向けて取り組み中であることが報告されました。
 その後、「ジェンダー視点」、「情報のとらえ方」、「女性のエンパワーメント」、「大人の学び」の講義を受け、それらを踏まえてグループワークや分科会で討論しました。
 自己紹介・役割分担・課題へ向けての意見集約など、時間内で即時的な対応が求められました。ほかの参加者は学習に対する積極的思いや努力をさりげなく話すので、基礎力の差に戸惑いました。
 講師、学習支援者、社会的視野を持ち合わせているボランティアの方などが話される専門用語の理解には苦労しました。しかし周りの方々から「助言」という「お力添え」をいただき、仲間作り・ネットワーク作りへの一歩を踏み出せたように思います。
 一方では、社会問題として「居場所作り」、「年間3万人の自死問題」、「2007年問題」、「弱者への虐待」、「ニート」、「女性の就業希望者264万人(25歳〜54歳)」、「少子化」など、社会の抱えているひずみについても絡ませながら、意見や主張もありました。
 話し合いの中で、一番強く感じたのは「力:まさにエンパワーメント」でした。個人の持っている力に社会へ向ける視点を重ねていくことで、(家庭力・地域力・国力・国際力への貢献など)いろいろな力へ押し上げていく成果に結びついた事例があります。
 わたしたちに身近な「産直販売所」は、農家の女性たちが「自分の労働」を「評価」につなげるという「意識改革」です。豊富な野菜作りに取り組むという「努力」が好結果となって、より意欲的な、元気な活動に広がっているのです。一人ひとりが「夢見る力」を意識し、仲間と育ち合うネットワークの大切さも示しています。
 これからは、働き方や家庭内役割分担の柔軟性、子育てに関する環境・支援の充実などが女性の社会参加を促す上で重要なことだと思います。そして、わたしたちが社会の一員として、次世代へ伝えていけるような社会形成に、前向きな取り組みが求められていることを認知するのが大切なのです。
 また、自分の発言・行動に責任を持ちながら、行政と市民が協力して取り組んでいくことも、重要であると感じました。
 官と民が「相互理解」に努め、「温度差」を埋めて市民参加型社会の広がりへと発展していくことが大切です。こういった研修を機会に「官民双方が参加(今回10名のグループ参加で臨んだ市があったので)」できるようお願いしたいと思います。

問合せ 男女共同参画係 電話89―2148

No.1088 平成18年1月26日発行(7)

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