4月から本格稼働する「杏林製薬株式会社能代工場」をご紹介します

発行:No.1089 平成18年2月9日発行(2)

4月から本格稼働する「杏林製薬株式会社能代工場」をご紹介します
健康はキョーリンの願いです

 4月1日からの本格稼働に向け、準備を進めている、杏林製薬株式会社の能代工場を訪問しました。世界的に見ても最先端の設備を備えている工場で、高い品質や生産効率向上の実現を目指しています。
 国内トップクラスの最新鋭機器を備えている工場内を見学させてもらい、会社や工場、能代のことなどいろいろとお話を伺いました。
 世界でも通用し、活躍している有名企業の新しい工場が、ここ能代で本格的に動き出そうとしています。
 今回の企業紹介では、これから能代で頑張っていこうとしている姿を、少しでも市民の皆さんにお知らせしたい思います。

杏林製薬株式会社
 大正12年(1923年)に創業しました。「健康はキョーリンの願いです」という創業の精神は、現在に至るまで脈々と受け継がれています。 
 人々の健康に貢献する社会的使命を遂行し、生命関連企業として高い倫理感に基づきながら、企業活動を行っています。

本格稼働を目指している能代工場
世界一厳しいFDA水準の品質を確保
 能代工場は、世界一厳しいといわれている、FDA(米国食品医薬局)の安全・衛生基準に適合する国際水準の新製剤工場として建設されています。
 大量生産も可能で技術的に高度な製品を、効率よく生産しようとしています。能代工場は、新たな生産体制の構築を目指した新製剤棟となっていて、16年6月から着工していました。
 能代工場が本格稼働することによって、手狭となっていた栃木県野木工場は18年3月で閉鎖されます。
 野木工場から能代工場に生産をシフトするため、約80億円を投じた建物工事や生産設備の導入は、ほぼ終了しています。
 現在は4月1日の本格稼働に向けて、生産ラインの稼動試験や能代山本地域から採用した(委託)社員の教育実習を行っています。医薬品製造として、製品には高い品質が求められるため、研修はとても重要になります。

能代工場には最先端の技術が結集
 能代工場では、最先端のIT化を行い、自動搬送システムなどを導入して、リアルタイム監視や自動化を可能とします。このような最先端の技術により、品質や生産性の向上が今まで以上に図られていくと考えられます。
 国内トップクラスの最新鋭機器を随所に導入することで、製品に対する信頼性も高くなっていきます。
 能代工場新製剤棟ではこれまで、栃木県の野木工場で生産されていた、錠剤・カプセル剤などが生産されます。

環境にやさしい工場づくり
 杏林製薬株式会社では「すばらしいこの地球を我々の行動で守ります」というスローガンのもと日々、仕事に励んでいます。
 能代工場では排水対策にも万全の体制を整え二重・三重のガードで先進的な取り組みを行っています。
 またごみの分別処理にも力を入れており、まさに“環境にやさしい工場づくり”となっています。
 工場内はとてもきれいで、快適な労働環境や作業者保護の徹底など、
“働く人にもやさしい工場”です。
 今後は、杏林製薬株式会社の重要な工場として、一翼を担っていくことが期待されています。

能代工場新製剤棟
住所…能代市松原1番地
着工…2004年6月1日
稼働予定日…2006年4月1日
生産品目…主要内服固形剤
構造種別…鉄骨造/5階建て
建築面積…4,382平方メートル
延床面積…15,597平方メートル

地域に溶け込み、地域と共に発展していくことが重要です
杏林製薬株式会社 能代工場長 薬学博士
松本豊實(まつもととよみ)
 当社は、環境マネジメントシステムの国際標準規格「ISO14001」と労働安全衛生マネジメントシステム国際規格「OSAS18001」を取得しています。
 能代工場はもちろんのこと、全社を挙げて環境保全と職場の安全衛生に力を入れています。
 環境を守り大事にしていこうとする取り組みは、医薬品を扱う会社として、最も重要な経営方針の一つです。 
 新しい工場の建設に関しては、能代市をはじめ各行政機関にもいろいろとご協力いただき感謝しています。
 4月1日からは、140人体制で稼動する予定ですが、70人ほどが地元、能代山本地域から雇用している委託社員です。地元雇用者に対しては現在、本格稼働の際、スムーズに生産体制に入ることができるよう生産ラインでの実習研修を行っています。
 生産そのものはほとんど自動化になっていますので、実質的には生産ラインの監視や製品の検査、資材準備などが人的な仕事になります。
 栃木県の野木工場などから赴任して来る社員とその家族が能代市民として生活していくことになります。赴任して来る社員のため新たに、東能代地域にも社員寮を造っています。
 新しく能代市民となる社員は、いろいろと不安があるかもしれません。しかし、さまざまな社会活動などを通じて、1日でも早く能代に慣れてほしいと願っています。従業員の家族も含め、長く住むことになります。
 能代市にはいろいろとお世話になることがあると思いますので、よろしくお願いします。
 新しい工場は当社の製品を製造していく主力となっていきます。
 末永く、地域の皆さんとの協力関係やつながりを大切にしたいと考えています。地域に溶け込み、お互いに協力し合いながら、地域と共に発展することが重要だと考えています。

能代を代表する企業の一つとなれるように!
能代工場 製造三課長
大木誠一(おおきせいいち)
 昨年の7月、野木工場から能代工場に単身赴任で転勤して参りました。出身は栃木県ですが、長野県の岡谷工場にも勤務した経験があります。どちらの工場も近くには海がなかったので、今までとは違った楽しみ方ができると思っております。
 能代は海が近くにあるということから、休みの日には海釣りも楽しみたいと思っております。冬にはスキーをするため、岩手県などのスキー場には来たことがありましたが、能代は初めてです。これからは能代を拠点にしながら青森方面にも足を延ばすなどして、休日の生活を楽しみたいと思います。  
 雄大な白神山地も近くにありますので、この地域の豊かな自然にも興味を持っています。ゴールデンウイークには、まだ家族が能代に来たことが無いので、遊びに来る話をしております。
 わたしが栃木に帰るよりも、家族で能代に来るのを楽しみにしているようで、今回は帰られないかもしれません……(笑)
 現在は4月の本格生産に向け、社員一丸となって工場立ち上げを推進しております。医薬品製造ですので、特に品質面を重視した取り組みを心掛けております。この工場が一日も早く能代市民に溶け込み、能代を代表する企業の一つとなれるように頑張りたいと思っております。

協調してより良いまちづくりに少しでも貢献できれば!
能代工場 庶務課長
大熊正張(おおくままさはる)
 わたしが能代へ来てから4年が過ぎようとしていますが、一言で言うと「大変過ごしやすい街だなあ」と思います。また、水や空気がきれいで我々製薬企業が生産を行う地として適していると実感しました。
 能代周辺には世界遺産の白神山地や温泉、海水浴場やスキー場など四季折々楽しめるスポットがたくさんあり、休日にはあちこち出掛けています。
 能代のお祭り役七夕や花火大会、おなごりフェスティバルなどに参加させていただき、能代の言葉や伝統文化についても、周りの方々から教えていただきました。能代の皆様の優しさに心から感謝しております。
 このたび、わたしどもの新工場稼動に伴い、すでに30名近くの社員が転勤して来ましたが、4月にはさらに同数近くの社員が転勤して参ります。
 学校やご近所の方々をはじめ、能代の皆様には私の時と同じようにいろいろ教えていただきたいと思います。
 今後は一日も早く会社として市民権を得るよう、能代の方々と協調してより良いまちづくりに少しでも貢献できればと思っております。

No.1089 平成18年2月9日発行(2)

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