能代市津波避難計画について

 能代市では、最大クラスの津波が発生した場合でも円滑な避難が行えるよう、津波からの避難方法や避難情報の伝達方法、平時からの津波防災への取組方法等について定め、適切に実施することにより、津波から市民等の生命、身体を保護することを目的として、「能代市津波避難計画」を策定しました。
 ※「関連ファイル」から計画本文と概要版をダウンロードできます。


計画が対象とする津波浸水想定区域
 
本市の対象津波の津波浸水想定区域は、「秋田県津波浸水想定結果」における津波浸水想定区域(海域ABC連動地震及び海域AB連動地震の重ね合わせ)とします。この区域が、想定し得る最大限の浸水範囲となることから、「秋田県津波避難計画策定指針」に基づき、この浸水想定区域を避難対象地域として指定します。

津波浸水範囲の図面


津波避難シミュレーション
 「秋田県津波浸水想定」による津波(海域ABC連動地震及び海域AB連動地震の重ね合わせ)を対象として津波避難シミュレーションを行い、避難者及び被災者数の算出と津波避難対策の検討を行いました。
 このシミュレーションでは津波避難について、現状での避難と、津波避難対策により「素早い避難開始と、迅速な避難行動」が実現した場合の比較をしています。避難の様子をアニメーションで再現していますので、こちらでご確認ください。

避難計画と対策
 津波発生時には、素早い避難開始と、迅速な避難行動が重要になります。
 迅速かつ確実な避難を実施するため、市、地域住民、自治会、自主防災組織等は以下の8項目の対策を推進するよう努めます。

(1)初動体制の確立
 津波情報や予報が発表されたときは、防災行政無線、防災情報メール、緊急速報メールのほか、広報車、サイレン奏鳴、電話等により速やかに住民等に伝達します。

(2)津波避難場所、津波避難ビルの指定
 本市では、津波の危険から緊急に避難するための津波避難場所としてねむの木苑を、津波避難ビルとして能代厚生医療センターとしらかみ看護学院を指定しています。
 なお、避難が困難な地域については、津波避難場所及び避難ビルの指定について検討します。

(3)避難路の指定・避難経路の設定
ア 避難路の指定
 市は、避難者が浸水想定区域外や避難施設(津波避難場所、津波避難ビル、指定緊急避難場所)まで安全に短時間で到達できる道路を津波避難路として指定するよう努めます。
イ 避難経路の設定
 住民、自治会、自主防災組織等は、地域の実情に応じ、避難場所までの避難経路を設定するよう努めるものとします。
ウ 避難誘導看板、津波注意看板等の設置
 市は、海抜表示、避難方向及び避難場所等を示した看板の設置に努めます。


(4)避難の方法
ア 避難の方法
・原則として徒歩避難とする。
・海岸付近にいる者は、津波避難ビル、高台等への速やかな避難を行う。
・津波避難に際しては、避難指示等を待たずに、自ら率先した避難を実施する。
・津波注意報等が発表されている間は、海岸付近に近づかず、避難を継続する。
※落合地区西部など、場所によっては津波避難場所等まで避難するには相当な距離がある場合があります。徒歩による避難が困難な地域については自動車による避難を行うなど、地域の実情に応じた避難方法を予め検討しておく必要があります。
イ 避難指示の発令
 どのような津波でも、危険地域からの一刻も早い避難が必要であることから、「避難準備情報」「避難勧告」は発令せず、基本的には「避難指示」のみを発令します。

(5)津波防災教育及び啓発
 一人ひとりが津波災害を正しく理解し、自らの的確な判断の下で防災・減災行動を取るため、学校における防災教育や地域における啓発活動を推進します。
 また、自主防災組織や地域の防災リーダーの育成に努めます。

(6)津波避難訓練の実施

(7)要配慮者の避難対策
 避難行動要支援者名簿等を活用し、避難行動要支援者個々の状態にあった避難支援プランの策定に努めます。

(8)地区防災計画及び地域ごとの津波避難計画の策定支援
 地域住民や自主防災組織が、地域コミュニティにおける共助を推進するための地区防災計画や地域ごとの津波避難計画を策定する際に支援し、地域防災力の向上に努めます。