河川の水質調査結果について(平成17年度まで)

 本市を横断して流れる米代川は、源を岩手県に発し、大館、北秋田市を経て、本市に至る一級河川であり、鮎釣りのメッカとして数多くの釣り人から親しまれる清らかな流れとして、全国に知られています。また、本市上水道の水源となっている河川でもあり、その水質を保全していくことは大変重要です。市では、能代地域の河川の現状把握、水質を監視するため、生物化学的酸素要求量などの生活環境の保全に関する項目(生活環境項目)や、カドミウム等の重金属など、人の健康の保護に関する項目(健康項目)について、米代川や市内を流れる中小河川、農業用水路、運河等で水質調査を実施しています。
 平成5年度から平成17年度まで実施してきた調査より、毎年実施している生活環境項目の調査結果の経年変化についてお知らせします。
 なお、米代川本流の調査については、平成17年度で終了いたしました。

●米代川の調査結果の概要

 
旧能代市では、米代川の富根橋を上流地点、道地周辺域を中流地点、能代橋を下流地点と位置づけ、年に1回から3回の調査を実施してきました。
 平成5年度以降の経年変化(年平均値)は、平成9年度に浮遊粒子状物質(SS)、平成13年度に生物化学的酸素要求量(BOD)の濃度が上昇しましたが、次年度以降は以前のレベルまで低下した状況で推移しています。また、大腸菌群数が環境基準を超えることが多くありますが、県内の多くの河川でも同様の傾向となっており、気温の上昇に伴って微生物の活動が活発になる初夏から秋にかけて調査を実施している当市では、中小河川も含めその傾向が強く現れた結果と思われます。 これら、一過性と考えられる基準超過などを除くと、米代川の水質の悪化や改善傾向は認められず、平成5年頃の水質を維持していると言えます。
 関連ファイル(米代川の水質経年変化(年平均値))をご覧ください。

●中小河川の調査結果の概要

 
市内には、種梅川や常盤川など米代川にそそぐ11の中小河川があり、能代地域内の7つの中小河川の調査を年に2回から3回実施してきております。調査は河川の流末で実施していることから、調査結果は各河川の最終水質を表しています。
 調査結果は、安定してきれいな状態が持続している河川がある一方で、常に環境基準を超過する項目がある河川など、水質は河川により大きく違っています。

(1)天内川の水質経年変化
 BODが環境基準を超えることがときどきありますが、他の項目は全て環境基準を満たしており、おおむね良好な水質となっています。
 関連ファイル(天内川の水質経年変化)をご覧ください。

(2)常盤川の水質経年変化
  BODが一度だけ環境基準を超えたことを除くと、調査している中小河川の中では、BOD、SSとも低いレベルで推移しており、きれいさが安定して持続している河川と言えます。平成17年8月調査でBODが環境基準を超えていますが、他機関の調査結果から見て一過性のものであったと思われます。
 関連ファイル(常盤川の水質経年変化)をご覧ください。

(3)久喜沢川の水質経年変化
 BODで環境基準を超えたことが2回ありますが、おおむね低いレベルで推移しており、SSも変動はありますが全て環境基準を満たしており、きれいさが維持されていると言えます。
 関連ファイル(久喜沢川の水質経年変化)をご覧ください。

(4)姥懐川の水質経年変化
 BOD及びSSがときどき環境基準を超えています。この河川の水量は他の中小河川と比較して少ないほうであり、一般家庭からの雑排水の影響を大きく受けているものと思われます。
 関連ファイル(姥懐川の水質経年変化)をご覧ください。

(5)上悪土川の水質経年変化
 実施した調査のほとんどでBODが環境基準を超えており、水質が良くない状態が続いています。
 関連ファイル(上悪土川の水質経年変化)をご覧ください。

(6)悪土川の水質経年変化
 実施した調査の全てでBODが環境基準を超えており、SSやDOが環境基準を満たさないことも少なくなく、水質が良くない状態が続いています。しかし、平成13年度頃よりBOD及びSSの濃度が下降ぎみで推移しており、改善傾向がみられます。
 関連ファイル(悪土川の水質経年変化)をご覧ください。

(7)檜山川の水質経年変化
 平成8年度から急速に水質が悪化し、平成13年度までの調査のほとんどでBODが環境基準を超過しましたが、平成14年度以降は基準を満たす傾向で推移しています。
 関連ファイル(上檜山川の水質経年変化)をご覧ください。

※  各河川等の水質経年変化のグラフは、分析結果が検出限界未満(分析装置で検出できないこと)である場合は、測定可能な最低の濃度であったこととして作成しています。また、大腸菌群数のグラフで240,000の表示があるものは、分析結果が240,000MPN以上であることを表しています。

(例 BODの検出限界は1リットルあたり0.5ミリグラムであり、分析結果が検出限界未満であった場合、グラフでは1リットルあたり0.5ミリグラムとして表示しています。)

水質汚濁に係る環境基準について

 
公共用水域に係る環境基準には、一律に適用される「人の健康の保護に関する環境基準」と各水域の類型ごとに定められている「生活環境の保全に関する環境基準」(河川6類型、湖沼4類型、海域3類型)の2つがあります。能代市の河川は、米代川がB類型、檜山川がC類型、その他の河川がA類型、能代港湾はB類型に指定されています。
 各環境基準の詳細は関連ファイルをご覧ください。

用語解説 

 水質汚濁などに係わる用語をの解説は関連ファイル(用語解説)をご覧ください。