平成23年度環境監査報告
●環境監査とは
市の環境マネジメントシステムが、LAS-Eの基準に沿って適切に運用されているか、各課、各施設、各職員の取組みが適正に実行・維持されているか否かを環境監査の実施により検証します。環境監査委員会は市民および事業者、行政組織の代表(任意)、LAS-E事務局から派遣される専門家等で構成され、システムの対象範囲すべての実行部門を環境監査の対象とします。
監査方法は、環境監査委員が各実行部門を訪問し、システムに関係する書類(会議資料や報告書類等)の確認、現場目視(ごみの分別状況や節電の方法等)による取組状況の確認、職員へのインタビュー(省エネ・省資源など普段から気を付けていること等)等により行います。
環境監査の結果は環境監査委員会が取りまとめ、LAS-E判定委員会に報告します。
●平成23年度環境監査について
<実施日>
平成23年11月14日(月曜日)~16日(水曜日)
<対象>
・環境マネジメント推進本部
・88実行部門
・推進事務局
<環境監査委員>
・民間8名
・市職員7名
・専門家3名
計18名
<共通実施項目監査>
1.エコアクション(環境活動)部門 第1ステージ
A101、A102、A103、A104、A105、A106、A107、A108、A109
2.エコマネジメント(環境経営)部門 第1ステージ
B101、B102、B103、B104、B105、B106、B107、B108、B109
3.エコガバナンス(環境自治)部門 第1ステージ
C101、C102、C103、C104、C105、C106
4.エコアクション(環境活動)部門 第2ステージ
A205、A206、A207、A208、A209、A210
●環境監査の概要
平成23年11月14日(月曜日)から16日(水曜日)までの3日間の日程で、平成23年度の環境監査が行われました。
環境監査には、市民、事業者、LAS-E事務局、職員代表の環境監査委員計18名が参加し、5~7チームに分かれて環境マネジメント推進本部と各実行部門をまわり、環境監査を行いました。
3日間で44の実行部門を監査チームが実際にまわり、口頭確認、文書確認、現場目視などの方法で、各実行部門、各職員の取り組み状況を点検しました。
インタビューは、推進本部員、実行責任者、環境マネージャー、一般職員に対して行われました。
環境監査チームが各実行部門の監査結果を個別所見として作成し、それらをもとに仮環境監査報告をまとめ、全日程が終了しました。
後日、個別所見や環境監査委員の意見をふまえた能代市全体の総合所見が示され、環境監査報告書が提出されました。
今回の環境監査の結果は、12月27日に開催されるLAS-E判定委員会で審議され、 最終的な判定が出されます。
●環境監査委員会からの総合所見
(1)全体評価
監査の結果、1項目を除き実施率90%以上となっており、環境に関する取り組みは概ね実施されていると評価します。
実施率が0%となったB105は、部署間の協議組織である環境マネージャー代表会議が今年度まだ開催されていなかったことによるものです。システム運用上、能代市独自の数値目標を一方的に伝えるだけでなく、代表会議で前年度実績を報告することになっています。各職場の取り組みで迷っている点を解決したり、職員の提案を吸い上げ改善していく場としても活用することで、全員参加で能代市にあった取り組み内容にしていくことが大切です。
(2)評価の内容
「改善要望(△)」と「勧告(×)」については、運用書で定められた取り組みができているかどうか例年どおりの基準で評価したところ、「改善要望(△)」と「勧告(×)」の合計が、平成21年度28個、平成22年度12個、今年度10個と年々減少しています。指摘事項は減少し、一部の職場で表出しているだけですが、他の職場でも同様の問題がないか、改めて確認してください。
「大変良い(◎)」については、監査委員の多くが入れ替わったことから、評価方法を見直しました。昨年度の監査までは複数の職場で同様の取り組みがある場合や、同じ職場で前年同様の取り組みをしている場合は原則として「良好(○)」と評価しましたが、今回の監査については、現場に行った監査委員が特に優れていると感じたものは「大変良い(◎)」の評価にしました。その結果、平成21年度18個、平成22年度32個、今年度33個となりました。同様の取り組みで評価にばらつきが出ている可能性もありますが、現場で見たり聞いたりした監査委員の感覚を優先したものです。「良好(○)」と評価した中にも良い取り組みが多数ありました。
(3)夏の節電
能代市全体で環境マネジメントシステムに取り組む前から、能代地域では地球温暖化対策実行計画、二ツ井地域ではISO14001やLAS-Eに取り組まれてきた中で、7~8月分の電力使用量を前年同月比14.5%減と大幅に削減されました。
監査で取り組み内容を伺うと、エアコンのある職場ではできるだけ使わないようにし、エアコンがなく扇風機だけの職場では扇風機もできるだけ使わず団扇で過ごすなど大変な努力をされた結果だということが分かります。中には、消灯したため階段が暗く、転んで怪我をする事故も発生しているようです。あまり無理のない範囲で取り組むようにしてください。
(4)環境方針
今回の監査ではじめて、環境方針に関連づけた取り組みが実施されているかを聞きました。多くの職場で、庁内の事務活動に限らず、事業活動の中で環境方針を意識した取り組みが行われていることが分かりました。
今後は、こうした取り組み実態に合わせて、システムを見直し向上させていくことをご検討ください。そのことにより、環境方針に書かれた理念が実現していくことを期待します。