vol.64 地域おこし協力隊通信 花下哲 編(2020.9.10)


 観光担当として、日々アンテナを張り、能代市に埋もれている魅力ある観光コンテンツはないかと目を凝らしています。

 今回ご紹介するのは「母体里山環境保全プロジェクト」の皆さん。

 檜山母体地区で昭和30年代まで行われていた伝統的な炭窯を再現して良質な白炭を生産し、炭焼き文化の継承、過疎化・高齢化が進む同地区の活性化と観光体験コンテンツとしての誘客を目的としています。炭を販売して得られる、経済効果への期待もあります。

 炭窯があるのは母体の「逆さケヤキ」近くの田園脇。今あるのは改良タイプで、1作目は現場で切り出した石と粘土で作ったものでしたが、改良タイプは、耐火レンガを積んで耐久性を求めたもの。30年代当時の経験をベースに、組合メンバーの知恵とアイデアで作られた窯です。

 とはいえ、求める良質な白炭を焼くのは容易ではありません。炭出しは検討を重ねた結果、翌日の深夜に及びました。

 初めて体験した炭焼きでしたが、さまざまな要素を考えながらトライするのが興味深く、炭出しの時には久しぶりにワクワクする気持ちを感じました。

 近い将来、炭焼き体験の観光コンテンツ化が実現して、自分が焼いた炭でバーベキューを楽しめることを期待しています。