平成22年度環境監査報告

●環境監査とは

 市の環境マネジメントシステムが、LAS-Eの基準に沿って適切に運用されているか、各課、各施設、各職員の取組みが適正に実行・維持されているか否かを環境監査の実施により検証します。環境監査委員会は市民および事業者、行政組織の代表(任意)、LAS-E事務局から派遣される専門家等で構成され、システムの対象範囲すべての実行部門を環境監査の対象とします。

 監査方法は、環境監査委員が各実行部門を訪問し、システムに関係する書類(会議資料や報告書類等)の確認、現場目視(ごみの分別状況や節電の方法等)による取組状況の確認、職員へのインタビュー(省エネ・省資源など普段から気を付けていること等)等により行います。

 環境監査の結果は環境監査委員会が取りまとめ、LAS-E判定委員会に報告します。

●平成22年度環境監査について

<実施日>
 平成22年11月17日(水曜日)~19日(金曜日)

<対象>
・環境マネジメント推進本部
・89実行部門
・推進事務局

<環境監査委員>
・民間10名
・市職員7名
・専門家2名
 計19名

<共通実施項目監査>
1.エコアクション(環境活動)部門 第1ステージ
 A101、A102、A103、A104、A105、A106、A107、A108、A109

2.エコマネジメント(環境経営)部門 第1ステージ
 B101、B102、B103、B104、B105、B106、B107、B108、B109

3.エコガバナンス(環境自治)部門 第1ステージ
 C101、C102、C103、C104、C105、C106

4.エコアクション(環境活動)部門 第2ステージ
 A205、A206、A207、A208、A209、A210

●環境監査の概要

 平成22年11月17日(水曜日)から19日(金曜日)までの3日間の日程で、平成22年度の環境監査が行われました。
環境監査には、市民、事業者、LAS-E事務局、職員代表の環境監査委員計19名が参加し、6チームに分かれて環境マネジメント推進本部と各実行部門をまわり、環境監査を行いました。環境監査の状況その1

 はじめに、推進本部の本部長(市長)と副本部長 (副市長)へのインタビューを行いました。
 本部長、副本部長へのインタビューは、民間委員6名、専門委員2名の8名で行いました。
環境監査の状況その2

 3日間で45の実行部門を監 査チームが実際にまわり、口頭確認、文書確認、現場目視などの方法で、各実行部門、各職員の取り組み状況を点検しました。
 インタビューは、推進本部員、実行責任者、環境マネージャー、一般職員に対して行われました。
環境監査の状況その2
 環境監査チームが各実行部門の監査結果を個別所見として作成し、それらをもとに仮環境監査報告をまとめ、全日程が終了しました。
 後日、個別所見や環境監査委員の意見をふまえた能代市全体の総合所見が示され、環境監査報告書が提出されました。
 今回の環境監査の結果は、12月27日に開催されるLAS-E判定委員会で審議され、 最終的な判定が出されます。

●環境監査委員会からの総合所見
 
 
(1)全体評価

監査の結果、規格別のすべての項目で実施率94~100%となり、環境に関する取り組みが十分実施されていると評価します。昨年度の監査報告や6月の独自目標監査報告を受け、市長以下、職員の皆さんが真摯に取り組まれた結果です。

(2)評価の内容  

しかし一方で、前年度と同じ指摘をした職場や、運用書や関連資料を回覧あるいは掲示してあるだけで、認識・理解が不十分と思われる職場が複数ありました。設問番号2の昨年度の指摘事項への対応を聞く質問については、異動により指摘事項の引き継ぎが行われていない場合の評価を昨年度は「改善要望(△)」としましたが、今年度は直前に環境マネージャー代表会議で昨年度の監査報告書と部署ごとの指摘事項を配付し、注意を促していたこともあり、厳しく「勧告(×)」と評価しました。システム上の役割を再確認してください。

昨年の監査結果と比較すると、「改善要望(△)」と「勧告(×)」の合計が28から12へ大幅に減少したのに対し、「大変良い(◎)」と評価した数が18から32へ大幅に増加しました。内容を見ると、暑さ対策や寒さ対策についての工夫、保育所で子ども達と一緒に行うきめ細かな取り組み、学力向上にもつなげる取り組みのほか、職場にあわせた創意工夫が多く見られました。監査委員会では、こうした取り組みをさらに広めていただこうと、積極的に「大変良い(◎)」の評価にしています。「大変良い(◎)」と「良好(○)」の線引きは難しく、悩んだ末「良かった点」に分類したものもあります。個別所見をお読みになり、各職場で参考にしてください。

(3)環境基本計画の重点施策、地域への拡大など
 環境基本計画の重点施策については今回の監査で○×評価をしていませんが、6月の独自目標監査で達成状況が低かった項目のうち、たとえば松くい虫の被害状況の把握、地産地消の本格化など積極的な取り組みも見受けられました。
 さらに、環境基本計画に位置づけられた事業をもたないものの所管する事業の中でできることを実施しよう、子どもを通じて保護者や地域を巻き込もう、施設利用者へ呼び掛けようという課・施設がありました。今後の展開に期待します。

また、個人的に地域活動に参加されている職員が複数おられました。取り組みを市民や事業者など地域へ拡大していく上で、その経験を生かしていただきたいと思います。

(4)今後について
 今回の監査結果は全体的に大変良好な結果でしたが、気を緩めることなく、取り組みを維持・向上していただくようお願いします。皆さんが取り組まれた結果がエネルギー使用量や事業の目標達成状況などにどのように反映されているか、年度明けに確認させていただきます。