平成22年度LAS-E継続状況の点検結果

 昨年12月27日に、市の環境マネジメントシステムの基準であるLAS-Eの判定委員会が開催され、昨年6月に実施された「平成21年度独自目標監査」及び11月に実施された「平成22年度環境監査」の報告書類に基づき、市の環境に関する取り組みがLAS-Eに準拠しているかどうか、また、環境監査委員会によって適正な監査が行われたかどうかを審議されました。

 その結果、現在取り組んでいる第1ステージのエコアクション(環境活動)部門、エコマネジメント(環境経営)部門、エコガバナンス(環境自治)部門の3部門について、適正に維持されていると判定されました。

●判定委員会からの所見

<全般的な事項>
 独自目標および共通実施項目の監査は適切に行われており、能代市の取り組みはLAS-Eに準拠し適正に維持されていると判定します。

<独自の数値目標について>
 目標達成状況の資料を見ると、内部評価として「○」「×」が書かれていますが、目標を達成していないという「×」には、努力不足によるもの、改善しているが目標に届かなかったもの、目標設定そのものが非現実的だったものなどに分類されるのではないでしょうか。評価の記載方法を工夫してみてください。
 監査報告書にも書かれているように、一つ一つの原因を分析することによって対策を講じることが必要です。たとえば、軽油を使用する公用車の燃費が悪化している件については、どのような用途の車のどのような原因によるものか、担当部署へ確認したうえで対策を講じてください。
 目標達成状況を公表したホームページを見ると、達成状況と監査委員会の所見が掲載されていますが、それに対し市がどのように対応するかが掲載されていません。また、成功例だけでなく失敗例、特にうまくいかなかった事例が役に立つことがありますから、市民・事業者の参考にしてもらうことも考慮しながら発信し、開かれたPDCAの実施を検討されると良いでしょう。

<推進組織について>
 上記のような仕組みを運営していくためには、環境マネジメントシステムの組織上、具体的な取り組み方法・改善策の協議を行う環境マネージャー代表会議の役割が重要です。各部局において能代市の環境政策の担い手を育てるという観点からも、節目節目に協議する場を設け本来の機能を果たすようにしてください。

<今後について>
 能代市では市民・事業者・行政が協力・連携して環境施策を進める体制ができており、エコガバナンス(環境自治)については先進自治体といえます。現在、LAS-E規格の大幅な改訂が検討されており、第2ステージに必要な項目が柔軟に選択できるようになる可能性があります。今後はこうした能代市の長所を活かしつつ、第2ステージへステップアップしていかれることを期待します。