平成20年度LAS-E継続状況の点検結果
市では、LAS―E(環境自治体スタンダード)を基準とし、環境配慮の取り組みを継続的に行うために、組織の活動を体系的、効率的、効果的に運用する環境マネジメントシステムに取り組んでおりますが、今年度より能代地域の小・中学校、商業高校、共同調理場及び保育所に対象範囲を拡大し、能代市全域で運用しております。
内容としては、節電や事務用紙の使用量削減などの省エネ、省資源を始めとし、普段の事務活動の中で環境に配慮した活動に取り組んでいます。その取り組み内容がLAS―Eの基準に沿って適切に運用されているか、各課、各施設、各職員の取り組みが適正に実行されているか否かを市民および事業者、行政組織の代表、LAS―E事務局から派遣される専門家等で構成される環境監査委員が実際に庁舎や施設をまわり、関係書類や現場目視による取り組み状況の確認、職員への取り組み状況のインタビューなどの環境監査を行っております。
また、LAS―Eでは、自治体独自の目標を設定することを必須としており、目標達成状況についても環境監査委員会より監査されます。(平成19年度の主な独自目標達成状況は下表のとおり)
●平成19年度独自目標達成状況(数値目標抜粋)
項 目
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目標数値
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平成19年度
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基準年
(平成17年度) |
結 果
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温室効果ガス |
1%
以上削減 |
7,516
トン-CO2 |
7,719.9
トン-CO2 |
2.6 %減 |
○
(達成) |
電気使用量 |
1%
以上削減 |
9,587,424.2
キロワット |
9,390,647.5
キロワット |
2.1%増 |
×
(未達成) |
灯油使用量 |
1%
以上削減 |
362,913
リットル |
409,871.8
リットル |
|
○
(達成) |
重油使用量 |
1%
以上削減 |
216,590
リットル |
220,284
リットル |
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○
(達成) |
液化石油ガス(LPG)使用量 |
1%
以上削減 |
3,584.3
リットル |
4,033.6
リットル |
|
○
(達成) |
都市ガス使用量 |
1%
以上削減 |
41,418
リッポウメートル |
64,864
リッポウメートル |
|
○
(達成) |
ガソリン使用量 |
1%
以上削減 |
67,511.9
リッポウメートル |
62,817.9
リッポウメートル |
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×
(未達成) |
軽油使用量 |
1%
以上削減 |
68,256.1
リットル |
114,898.7
リットル |
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○
(達成) |
公用車走行距離 |
1%
以上削減 |
1,049,492 キロメートル |
1,033,729
キロメートル |
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×
(未達成) |
事務用紙使用量 |
現状維持
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6,813,590 枚
|
6,494,636 枚
|
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×
(未達成) |
水道使用量 |
現状維持
|
53,443.6
リッポウメートル |
62,891.0
リッポウメートル |
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○
(達成) |
廃棄物排出量 (二ツ井庁舎分) |
6%
以上削減 |
6,882.2
キログラム |
8,484.1
キログラム |
|
○
(達成) |
リサイクル率 |
80%
以上 |
73.3%
|
-
|
|
×
(未達成) |
環境監査の結果は、環境監査委員会が取りまとめ、自治体政策及び環境監査の専門家、学識経験者等からなるLAS―E判定委員会に報告されます。その報告書などに基づき、市の環境に関する取り組みがLAS―Eの基準に沿って適切に運用されているかどうか、また、環境監査委員会によって適正な監査が行われたかどうかを審議されます。
昨年12月25日に、LAS―Eの事務局がある東京で判定委員会が開催され、その結果、現在取り組んでいる第1ステージのエコアクション(環境活動)部門、エコマネジメント(環境経営)部門、エコガバナンス(環境自治)部門の3部門について、適切に維持されていると判断されました。
●判定委員会からの所
<全般的な事項>
・平成19年度独自目標の監査結果によれば、旧二ツ井町との合併に伴う事務・作業量の増加が影響した項目が多く挙げられています。一方で、水道をはじめ使用削減が顕著に進んだ項目も少なくありません。これらを考えると、昨年度の判定委員会で指摘があったように、多くの項目で一律に「1パーセント以上削減」としている現状は改めて見直しが必要と思われます。その際、各項目の達成/非達成の原因を把握した上での検討が重要です。今後は合併に伴う一時的な増加も一段落するため、これまで以上に意欲的な目標を掲げることが望まれます。
・平成20年度共通実施項目の監査結果は、いくつか改善を要する点が指摘されたとはいえ、全体として良く取り組まれている様子がうかがえます。今回から監査対象となった能代地区(合併前の能代市域)の教育施設については、監査報告書にあるとおり取り組みの伝達方法などを再検討し、改善を図っていただきたいと思います。
<監査について>
・共通実施項目の監査が、これまで同様に監査経験のある市民、公募市民、ISO14001認証取得事業者など幅広い層による監査チームによって実施されたことは評価できます。この特徴をさらに伸ばし、例えば他のLAS-E運用自治体が実施している「近隣自治体職員を監査チームのオブザーバーに加える」ことなどによって、より多彩な監査チームが編成されることを期待します。
<今後について>
・全体として安定したシステム運用が見られる現在、ともすればマンネリ化してしまうこともあり得ます。今年度指摘のあった個々の問題点について改善を図っていただくと同時に、第1ステージ中のレベルアップ項目(関係法令の洗い出し、職場単位の取り組み目標設定)の実施、さらには第2ステージへのステップアップの検討に入ることで、システム運用に新しい風を入れて活性化を促すことが望まれます。